龍安寺の石庭!行く前に知っておきたいこと!

観光

観光客が多く訪れるお寺で、
ガイドブックにもよく、おすすめの場所として、
紹介されているのが、京都の右京区にある「龍安寺」。

名前ぐらいは聞いたことがあるのでは!?

 
でも、有名な石庭の写真を見て、
「あー石庭きれーい!見たーい!」なんて、

何も知らずに見に行くと、
本当にそれだけで終わってしまいます。

 

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・・・まぁ、それでもいいといえば、いいんですけど(笑)・・・

龍安寺の石庭というのは、それにまつわる
いろんな知識を頭に入れておくと、
もっともっと、楽しめるものなんですよ!

 
そこで今回は、龍安寺の石庭について、
見に行く前に知っておいてほしいこと
を、
お話していこうと思います。

 

龍安寺の石庭って?

 
龍安寺とは、室町時代の武将、細川勝元が、
1450年(宝徳2年)に建てたお寺で、
京都を代表する観光名所です。

 
ユネスコ世界遺産にも登録されており、
日本人だけでなく、外国人も多く訪れ、
拝観者を魅了しています。

 
そんな国際的にも有名な龍安寺の
見どころと言えば、石庭と呼ばれる「方丈庭園」です。

 
ryoanji (1)

 
幅22メートル、奥行10メートルの敷地に
砂利を敷き詰め、15個の石を東から
5、2、3、2、3と、5カ所に点在させた
シンプルな庭園です。

 
庭園というと、池があって、まわりに草木があって・・・

というようなイメージがありますが、
ここは、枯山水と言って、石や砂を使って
山水の風景を表現するという様式の庭園なんですね!

 
ちなみに、写真では、大きな庭のように
見えることもありますが、
22×10mなので、こじんまりとした庭園です。

 
この、石と砂利の庭園を、どのように
楽しめばいいのか、
次に、見ていきましょう!

 

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15個の石の意味とは?

 
一見、無造作に置かれているように見える
15個の石ですが、実はこれ!!

どの角度から見ても、必ず1個の石だけ、
他の石に隠れて、見えないように作られているんです!

 
なので、1つのアングルから写真を撮っても、
15個すべてを、フレームに収めることはできないわけですね。

 
そういった配置にした理由は、
「15」という数字にあります。

 
15は、東洋の世界では「完全」を表す数字。

 
どの角度から見ても、1個の石は見えないようになっている・・・

つまり!!

この庭は、「不完全である」ということ。

 
人間は完全ではない、足りないものが必ずある。

だから15個すべてが見えない。

 
この庭には、「足りないものを常に見つめ、
今の自分に感謝する心を持つことを大切にしましょう」
という思いが込められていると言われています。

 
ただ、建物の内部には、15個すべての石を
見ることができる場所が1か所だけ、あると言われています(^^♪

 
ryoanji (2)

 

15個の石の置き場所

 
15個の石は、綿密に計算された配置に
なっているわけですが、その並び方には、
こんな意味がある・・・と言われています。

 
それは、故事「虎の子渡しの庭」説と、
陽数字「七五三」説

 
故事「虎の子渡し」というのは、
虎の3匹の子には、必ず1匹悪いものがいて、

他の2匹を食べようとするため、
母親が川を渡るときに、子の運び方を
悩みながら考える、
というもの。

 
3匹の子をどのような順番で運ぶかというと、

悪い子を1番最初に運び、次に他の子を運び、
悪い子を連れて戻り、

また次に、別の子を連れて渡ったあとで、
最後に悪い子を連れて渡るんだとか。

 
・・・頭、使いますね(笑)

 
15個の石が、まるで、虎が子を連れて
川を渡っている姿に見える
ことから、
「虎の子渡しの庭」とも、呼ばれているんだそうです。

 

一方、「七五三」説はというと・・・

 
石庭には、東から5、2、3、2、3と石が並べられていますが、

最初の5と2を足して7、次の3と2を足して5、
最後の3はそのままで考えると、陽数字「七五三」となります。

 
陽数字と呼ばれる、奇数の数字は、
縁起のいい数字だと言われているので、
それを使った配置になっている、ということです。

 

・・・とまぁ、いろいろ言いましたが、
作者の本当の意図は、わからないので、
見る側がどう解釈しようと自由です。

 
実際、そのほかにも、たくさんの説があるそうですが、

「そういう解釈もあるんだなぁ」と知って
見てみると、おもしろいですよね。

 
ところで、その作者について、ですが・・・

 

石庭を作ったのは??

 
龍安寺の庭を作ったのは、お寺を建てた
細川勝元だとか、絵師の相阿弥だとか、
いろんなことが言われているようですが、

実は、はっきりとわかっていません。

 
しかし、庭石には「小太郎・口二郎」という刻印が刻まれています!!

 
もしかして、この2人が庭を・・・?

 
ですがこれも、作者を断定するための
確かな証拠にはならないんだそうです。

 

龍安寺は、これまで3度、大火にあったため、
創建にかかわる資料などは焼失して、残っていないのです。

 
ryoanji1
 

土塀の巧妙な設計とは?

 
石庭を見ると、水平に見えますが、
実は、東南の角が少し低くなっています。

 
これは、排水を考慮した工夫。

 

高さが1m80㎝の石庭の土塀は、「油土塀」といいます。

菜種油を混ぜて、練り合わせた土で
作られてたもので、砂からの照り返しや
風雪、環境の変化に強い、丈夫な作りしています。

 
高さは1m80㎝と言いましたが、西側の壁は
手前から奥に向かって低く造られています。

 
西側の壁を低くしているのは、
奥行きを感じさせて広く見せるため。

 
遠近法を巧みに利用した、高度な設計手法が使われた庭なんです。

 

 

いかがだったでしょうか?

 
ただ単に石庭のきれいさを見るだけでなく、
石庭にある15個の石の意味など、
深い部分を知っておくと、

なお楽しめると思いますので、
ぜひ龍安寺に行かれる際は、
本記事を読んでから行ってみてくださいね♪

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