この世界には、いろんな迷信が
たくさんありますよね。
「敷居を踏むと出世しない」
「黒猫を見ると不吉なことが起こる」
「四葉のクローバーを見つけると幸福が訪れる」
・・・などなど、いい迷信もあれば、
悪い迷信もあります。
私事ですが、以前、
友人を家に泊めることになったとき、
「北枕って縁起が悪いって言うよね」
という話になったのですが、
私も友人も、なぜ北枕は縁起が悪いのか、
その理由までは知りませんでした。
このように、迷信自体は知っていても、
なぜそう言われるようになったのかまでは
知らないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、数ある迷信の中から、
「北枕は縁起が悪い」という言い伝えに
スポットを当ててみたいと思います。
北枕が縁起が悪いと言われる理由とは?
これには、いろんな理由があるようです。
- お釈迦様が亡くなられた時、
頭を北に向けていたから - 家の窓のすき間から
北風が入ってきて、肩を冷やしたため - 貴族が北枕で寝ていたのを、
庶民に真似されたくないため
2は、それぐらいで?って感じがしますよね(笑)
あとは、あり得なくもなさそうですが・・・
中でも一番強い説は、
1の『お釈迦様が亡くなられた時、
頭を北に向けていた』のようです。
今からおよそ2500年前、
インドでお釈迦様が亡くなりましたが、
そのときの姿が、
「頭北面西右脇(ずほくめんさいうきょう)」
だったと言われています。
頭北面西右脇とは、
字からもなんとなくわかるように、
頭を北、足を南、右脇を下にして、
お顔を西に向けた姿のこと。
そして、これを見た仏教にあまり縁がない人々が、
「この向きは人が亡くなったときの姿だから、
縁起が悪い」と言うようになりました。
また、一般的に、人が亡くなったときも
北枕にすることからも、
「北枕は縁起が悪い」とされているようです。
とはいえ、実はお釈迦様は、
亡くなるずっと前から、
寝る時はいつも、北を向いて寝ていたそうです。
インドでは昔から、「北に楽園がある」
という言い伝えがあるため、
北を向き、右脇を下にして寝ることは
習慣となっていたようです。
だから亡くなった時も、普段と変わらず
いつも通り、北枕で寝ていただけなんです。
なのに、それが縁起悪いと言われてしまっては、
お釈迦様もたまったもんじゃありませんね(笑)
なので、「北を向くこと=縁起が悪いこと」ではないんです。
まぁでも確かに、お釈迦様のような
神様的存在の人や、
普通の人が亡くなったときに向ける方向と
同じ方向で寝るのは、
あまり気分のいいものではないかもしれません。
となると、
「じゃぁ、キリスト教だったらいいよね。
関係ないし。」
と思う方もいると思いますが(笑)、
その考え方でもアリだと思います。
北枕はいいこともある!?
このように、何かと悪いイメージばかりが
早歩きしてしまっている北枕ですが、
いい意味で使われている場合もあります。
まずは、風水。
風水で見ると、北枕は財運と貯蓄の運気、
つまり金運が上がると言われています。
それから、健康面。
北枕にすると、健康にいいとされる
「頭寒足熱」(頭を冷やし、足を温める)を
促進させると言われています。
いかがでしょうか?
最初は、「北枕は縁起が悪い」と
言われ続けてきたけど、
時代が流れるにつれ、このように
いろんな考え方が増えてきて、
捉え方も変わってきたと思いますので、
「昔から言われているから」で
終わらすのではなく、正しく理解することが
大切なのかなと思います。
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